ケニアの若者は給料が依然として少なく、副業で生き延びている

ケニアの若者の大多数は生計を立てるために副業に頼っている。

この背景には、国が引き続き高い失業率に悩まされる中、なんとか職を確保した人々の収入が低いことがある。調査会社ジオポールが全47郡を対象に実施した調査によると、就労している若者の過半数は月収が3万シリング未満(日本円で約36,000円)である。その他約20パーセントは3万シリングから5万シリング(日本円で約36,000~60,000円)の収入、約17パーセントは5万シリングから8万シリング(日本円で約60,000~96,000円)の収入、約6パーセントだけが15万シリング以上(日本円で約180,000円)の収入があると答えている。※参考レートは2025年1月時点

同社は、経済的自立の道として自営業への欲求が高まる中、多くの人が収入を補うために副業を始めるようになったと指摘している。国家人口開発評議会のデータによれば、若者は国の人口の約35%を占めているが、失業率は67%と最も高い。ケニアの若者は18歳から34歳までと定義され、国全体で人口増加が見込まれている。政府は、雇用を目的とした人的資本の開発と訓練により雇用可能性の格差を解消するために、技術・職業訓練機関に多額の投資を続けており、毎年100万人を超える若者が労働市場に参入している。

正規の雇用機会が限られ、経済的圧力が増大する中、多くの若者は代替の生計手段を模索せざるを得なくなっている。「調査ではケニアの若者の起業家精神が強く、大多数の87%が起業に興味を示していることが明らかになった」とジオポールは報告書で指摘した。失業中に直面する課題について尋ねたところ、回答者の80パーセントが、雇用機会の不足を主な障害として挙げた。さらに、42%が縁故主義や縁故主義の蔓延を指摘し、雇用を確保するために個人的なつながりが必要であることへの不満を表明した。参加者の39%がネットワーク構築の機会が不十分であると強調し、34%が政府や機関からの支援が不十分であることを障壁として強調した。

その他の大きな課題としては、就業経験の不足(32%)、キャリアガイダンスへのアクセスの制限(17%)、スキルのミスマッチ(17%)などが挙げられる。精神衛生上の問題や士気の低下も浮上し、6パーセントが長期失業による精神的負担を指摘した。「雇用状況のばらつきにもかかわらず、回答者の大多数(71%)は副業、つまり収入を補う小規模な起業活動を行っていると回答した。これは、予測不可能な経済環境を切り抜けるためにスキルと創造性を活用しているケニアの若者の回復力と適応力を浮き彫りにしている」と報告書は述べている。

2024年11月10日から15日にかけてGeoPollモバイルアプリケーションを通じて実施されたこの調査では、749人の若者が対象となり、最も多くを占めたのは25歳から35歳(64%)で、男性が63%、女性が37%でした。かなりの数の回答者が大学の学位を取得しています(70%)。回答者の56%がフルタイムで事業を営むことを希望し、39%がパートタイムで起業することに興味を示していることがわかる。

注目すべきは、6%が依然として自分の好ましいアプローチについて不確実性を抱えていることである。関心分野に関しては、小売業と貿易が最も望ましい分野として浮上し、農業がそれに続き、この分野がケニア経済において長年にわたり重要な役割を果たしてきたことを反映している。テクノロジーは3位にランクされ、若者の間でイノベーションとデジタルソリューションへの関心が高まっていることが浮き彫りになっている。これらの好みは、市場機会と新たなトレンドの両方によって形作られた、伝統的および現代的な起業活動の融合を強調している。

しかし、調査によると、ケニアでビジネスを始めるにはいくつかの課題があり、回答者の72パーセントが、資金へのアクセス不足が主な障害であり、アイデアを実現する能力を制限していると答えている。その他の課題としては、サポートシステムやメンターの不在、市場競争、ビジネスに関する知識やスキルの不足などが挙げられる。財政支援は起業家志望の若い人々にとって最も求められている支援形態であり、回答者の82%が起業に不可欠であると認識している。これは、若者が経済的障壁を乗り越えて事業を始める力をつける上で、資本へのアクセスが重要な役割であることを浮き彫りにしてる。メンターシップと指導が若い起業家に高く評価されていることも判明し、回答者の51パーセントがそれらを不可欠なサポート形態であると認識している。さらに調査では、若い起業家にとり、起業を支援する技能訓練プログラム、政府の政策、インセンティブが重要なニーズであることが明らかになった。

出典:THE STAR

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