2024年5月24日、サウジアラビアのウンマハト島で西岸沖の紅海に位置するセントレジス・レッドシー・リゾートで水着ファッションショー「レッドシー・ファッション・ウィーク」が17日に初めて開催された。
モロッコ人デザイナーのヤズミナ・カンザル氏の作品で、モデルたちがワンピース姿の水着や腹部の見える水着などをプールサイドで披露した。
カンザル氏はAFPの取材に、「この国が非常に保守的なのは事実だが、アラブ世界を代表するエレガントな水着を披露しようと考えた」と述べた。
これまでのサウジアラビアでは全身を覆う服「アバヤ」の着用を女性に義務付けており、水着のファッションショーの開催は歴史的瞬間といえる。
これらは、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子兼首相が推進する「ビジョン2030」社会・経済改革をテーマとしたプロジェクト「レッドシー・グローバル」の一環で、サルマン皇太子は2017年に就任して以降、イスラム教スンニ派でも戒律が厳しいワッハーブ派のサウジアラビアのイメージを変えていく方針だ。
これまでショッピングモールで礼拝の時間になると棒で人々を追い回してモスク(イスラム礼拝所)に向かわせていた宗教警察による慣習の廃止、約35年ぶりの映画館の再開、男女混合の音楽フェスティバルの解禁などを行ってきた。
こうした動きに反発を示す保守的な聖職者を含め、政策に批判的な勢力を標的にした弾圧を強めている。
【AFP=時事より】