ナンディの牛乳加工業者が地域の酪農を復活させる

ナンディ政府はカビエットに7億シリングをかけて牛乳加工工場を設立した。この加工工場は、眠っていた市場に活気を吹き込んだだけでなく、この地域の休眠状態にあった酪農部門も目覚めさせた。ナンディ政府がこの施設を完成させるまでに5年以上かけた。

酪農家のポール・ケリッチ氏は、この工場は付加価値チェーンにとって大きな節目であり、長年生産と市場の課題に悩まされてきた酪農部門を再活性化させると期待されていると語った。「酪農は、この地域で軽視されている農業の一つであり、農家には他に選択肢がなかったため、悪徳な業者が牛乳を安値で購入していた」と彼は語る。

住民は牛乳生産に適した価格と経済環境を求めている。ナンディは、21,000人以上の小規模酪農家を抱え、ノースリフト地域における畜産が進んでいる地域であると考えられている。郡農業局によれば、モソップ、チェスメイ、エムグウェン、ナンディヒルズ、アルダイの各郡は、良質の牛乳を生産する優れた乳牛が生息する地域である。しかし、20年以上にわたり、生産コストと牛乳価格の変動により酪農部門は停滞し、多くの農家が自給自足の酪農に重点を移した。政府が当初家畜飼料に課した高額の税金は牛乳生産にとって逆効果だった。この波及効果により、ケニア・クリーマリーズ・カンパニー（KCC）は牛乳不足、汚職、経営上の問題で経営難に陥った。これにより、搾取的な民間投資家やトレーダーが低価格で牛乳を購入する余地が生まれ、酪農は採算が取れなくなった。

しかし、牛乳加工工場は、不十分な普及サービス、牛乳不足、不十分な農業技術など、数多くの課題に直面している。モソップの酪農家エルヴァンス・レレイさんは、畜産能力の育成不足が良質な牛を育てる上で大きな障害になっていると語った。「人工授精サービスを利用した結果、農場には望ましくない家畜が残ってしまいました。補助金付きの人工授精では、ほとんどの場合、雌牛よりも雄牛の生産量が多く、乳牛の繁殖が遅れています」と彼は述べた。

レレイ氏は、酪農家向けの普及サービスが不十分なため、畜産を強化できるノウハウが不足していると述べた。この牛乳工場は1日あたり推定20万リットルの牛乳を処理すると予想されており、これはこの地域の牛乳の総生産量をはるかに上回る量である。郡畜産局によると、小規模農家の大半は10リットル未満の牛乳を生産しており、市場に流通する牛乳の総量は約10万リットルに上る。そのほとんどは飲食店や直接消費者に供給されている。

レレイ氏は、この工場を維持するためには郡が近隣の郡から牛乳を調達する必要があるだろうと述べた。「酪農経済を活性化させるには、農家として財政的なインセンティブも必要です。これには補助金や、牛乳生産の強化に向けた協同組合の復活などが含まれます」と彼は述べた。牛乳工場は、施設運営の能力育成のために民間関係者を採用した、地域の地元協同組合連合によって管理されている。農業幹部のキプリモ・ラガット氏は、牛乳の統合と安定供給のために43の協同組合が再活性化されたと述べた。「初期段階では問題に直面していますが、長期的には解決するでしょう。地元の農家からそれぞれの協同組合を通じて牛乳を入手できるのを楽しみにしています」と彼は述べた。

ラガット氏は、集荷センターでの牛乳の保存期間を延ばすために、農家向けにさらに多くの冷却施設を提供する予定だと述べた。同氏は、同郡は国家農業バリューチェーン開発プロジェクト（NAVCDP）の支援を通じて牛乳生産の可能性にも優先順位をつけており、同プロジェクトはサッコスと協同組合運動の下で牛乳農家への資金援助を強化していると語った。ラガット氏によると、酪農家が直面する課題にもかかわらず、郡は農業普及員を研修し、酪農家に最善の牛乳生産方法を指導することで、これらの課題に対処するために大きな進歩を遂げてきたという。また、高乳量雌牛の導入や、疾病管理のための牛用消毒液の設置・改修も進めている。

カビエットでのウシラカデー中に農民たちに演説したスティーブン・サング知事は、付加価値に関する限り、この工場は知事政権が達成した画期的な出来事であると述べた。「牛乳の副産物を国際市場に輸出することを楽しみにしています。これにより、農家の収入も増加するでしょう」と彼は述べた。

出典：The STAR
写真：©The STAR