ナイジェリア北東部で深刻化する栄養失調と闘う子どもたち

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国連児童基金(ユニセフ)は、ボルノ州マルテ地方自治体において、人道支援活動家の活動制限により子どもたちの急性栄養失調率が驚くほど高いことに懸念を表明した。

国連機関は、長引く紛争が各家庭の農地での食料生産能力に影響を及ぼし続けており、食料不安が増大していると述べた。ユニセフの緊急対応責任者アンドレア・マラテスタ氏は、週末のボルノ州マルテ地方への現地調査の直後にこの発言をした。

同氏は、「ナイジェリア北東部の子どもたちは、深刻化する栄養失調と闘っており、これに対処するために即時かつ総合的な対応が必要です」と述べた。

「治安の悪さが依然として最大の課題です。ニューマルテへのアクセスは道路でのみ可能であり、紛争の影響を受けた地元住民を支援するための人員、物資、その他の重要な資源輸送をする人道支援活動は、軍の護衛に大きく依存しています。しかし、そのための護衛でも一貫性がなかったり、信頼できなかったりするため、潜在的なリスクや脆弱性を含んでいます。」

またアンドレア氏は、多くの家庭では栄養のある食べ物を必ずしも手に入れることができず、食事を抜くなどの対処法を取っている人が多いと主張した。「外務・英連邦・開発省(FCDO)の支援により、SAMを患う子どもたちに必要な治療食、サプリメント、医薬品が確実に入手できるように活動していますが、子どもや妊婦、授乳中の母親は生存と発育に不可欠な栄養のある食べ物を摂取できず、MAMとSAMの発生率が高くなっています。」

「2023年はボルノ州、アダマワ州、ヨベ州全体で46万人以上の子どもが急性栄養失調の治療を受けました。今年はこれまでに、6~59か月の子ども8,605人が栄養失調の検査を受けました。この検査で、栄養失調の子どもが2,156人が特定され、栄養プログラムに受けることで完全に回復しました。(重度の急性栄養失調1,358人、中程度の急性栄養失調798人)」とアンドレア氏は説明した。

同氏は、ユニセフとパートナー団体であるモンクラブ・インターナショナルが、ニュー・マルテで栄養失調、コレラ、水系感染症で子供が死亡することがないよう、迅速対応メカニズム(RRM)プログラムを活用していると述べた。
※SAM: Severe Acute Malnutrition, MAM: Moderate Acute Malnutrition

出典:Daily Post Media Ltd.

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